愛媛大学理学部 沿岸環境科学研究センター

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学生3名が第27回環境化学討論会において優秀発表賞およびEnvironmental Science: Processes&Impacts Poster Awardを受賞しました。

平成30年年5月22日 (火) ~25日 (金) に沖縄県市町村自治会館で開催された第27回環境化学討論会において、沿岸環境科学研究センター (CMES) 化学汚染・毒性解析部門の理工学研究科博士前期課程2年の粕谷満知子さんと、博士前期課程1年の野島由衣さんが優秀発表賞を受賞しました。また、同じく博士前期課程1年の小野純華さんが英国王立化学会(Royal Society of Chemistry)の協力によるEnvironmental Science: Processes & Impacts Poster Awardを受賞しました。
粕谷さんの発表演題は「CALUXによる日本の野生生物に残留するダイオキシン類縁化合物の活性評価」で、CMESの国末達也教授・田辺信介教授の指導の下で取り組んだ研究成果です。本研究では、日本に棲息する野生鳥類の肝臓試料を対象に、ダイオキシン類縁化合物の活性評価と活性寄与物質の推定を試み、ダイオキシン以外にも多様な活性物質が鳥類に残留していることを提示した点が高く評価されました。
野島さんの発表演題は液体クロマトグラフタンデム質量分析計(LC-MS/MS)を用いた脳中神経伝達物質とその代謝物の分析法開発」で、CMESの野見山桂准教授・田辺信介教授・国末達也教授の指導の下で取り組んだ研究成果です。本研究では、環境汚染物質による攪乱(かくらん)が疑われており、生体内で重要な神経伝達物質とその前駆体/代謝物の分析法開発を試みました。その結果、計13物質を高精度に分析できる方法の開発に成功し、環境汚染物質の曝露に対する脳神経系への新たな影響評価手法を提示した点が高く評価されました。
小野さんの発表演題は「LC-MS/MSを用いた脳中甲状腺ホルモンの高感度分析法の開発」で、CMESの野見山桂准教授・田辺信介教授・国末達也教授の指導の下で取り組んだ研究成果です。本研究では、環境汚染物質による影響が懸念されている脳中の甲状腺ホルモン(THs)を分析するため、LC-MS/MSを用いた高感度な分析法開発を試み、THsの代謝物まで高感度に検出できる方法を開発した点が高く評価されました。