愛媛大学理学部 沿岸環境科学研究センター

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服部兼真さん(理学部 理学科 化学コース 4回生) が「優秀ポスター発表賞(ライオン賞)」を受賞しました

令和6年3月6日 (水) 〜 8日 (金) に九州大学で開催された「第58回日本水環境学会年会」において、沿岸環境科学研究センター(CMES)化学汚染・毒性解析部門の服部兼真さん (理学部化学コース4年生)が「優秀ポスター発表賞(ライオン賞)」を受賞しました。

服部さんの発表演題は「二枚貝を指標生物とした瀬戸内海沿岸域におけるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤汚染の実態解明と地理的要因の解析」で、沿岸環境科学研究センターの国末達也教授の指導のもと取り組んだ研究成果の発表でした。

服部さんの研究は、瀬戸内海沿岸に生息する二枚貝を指標生物としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BUVSs)の汚染実態と地理的分布を初めて明らかにしたものです。2023年5月に残留性有機汚染物質(POPs)として登録されたUV-328だけでなく類似の化学構造を有する数種のBUVSs汚染が瀬戸内海沿岸の広域に及んでいること、そして汚染レベルは採取地点で異なり地域特有の汚染源の存在を示唆した点が評価され受賞に至りました。

 

訃報 Annamalai Subramanian 先生(元CMES特命教授)ご逝去

Annamalai Subramanian 先生(元CMES特命教授)が、12月23日に逝去されました。

Subramanian 先生の逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。

 

It is with deep sadness that we inform you of the passing of Dr. Annamalai Subramanian, former CMES Professor, on December 23.
We are deeply saddened by the passing of Dr. Subramanian and extend our sincere condolences.

須之内朋哉さん (大学院理工学研究科博士後期課程3年生)が「環境科学会2023年会」において「優秀発表賞(富士電機賞)」を受賞しました。

令和5年9月7日 (木) 〜 8日 (金) に神戸大学で開催された「環境科学会2023年会」において、沿岸環境科学研究センター(CMES)化学汚染・毒性解析部門の須之内朋哉さん (大学院理工学研究科博士後期課程3年生)が「優秀発表賞(富士電機賞)」を受賞しました。

 

須之内さんの発表演題は、「海洋環境を想定したマイクロプラスチックに対するPCBs吸着試験法の構築」と「野生鳥類2種におけるリン酸エステル系難燃剤汚染」の2題で、沿岸環境科学研究センターの国末達也教授の指導のもと取り組んだ研究成果の発表でした。

 

須之内さんの研究は、前者が人工海水を用いたマイクロポリエチレン(MPE)に対するポリ塩化ビフェニル(PCBs)の吸着試験法の検討をおこない、物性が異なる異性体2 種の吸着特性について解析したもので、後者は鳥類の筋肉組織に適用可能な高精度リン酸エステル系難燃剤(PFRs)分析法を確立し、日本に棲息する野生鳥類2種におけるPFRs汚染の実態を初めて解明したものです。それぞれ、MPEに対するPCBsの吸着特性が各PCB異性体の有機炭素/水分配係数の差に起因することを示した点、そしてトビに対するtris(1-chloro-2-propyl) phosphateの特異な曝露を提示した点が評価され受賞に至りました。

「Bio Diversity Lab Guide in EHIME ~愛媛で生物多様性が学べる大学・研究室紹介ガイド~」に掲載されています。

愛媛県が発行する、「Bio Diversity Lab Guide in EHIME ~愛媛で生物多様性が学べる大学・研究室紹介ガイド~」に、野見山准教授が「化学物質のリスクから地球の生態系を守る」として、環境化学研究室を紹介しています。
愛媛県では、生物多様性に関わる人材育成を図るために、本県で生物多様性関係の研究に携わる国立・私立大学の研究室を取り上げ、高校生の専攻選択の動機付けや大学と連携した調査研究、進路決定等のキャリア形成に資する研究室紹介ガイドを作成しました。本ガイドブックは愛媛県の高校生や近隣の高校生に各イベントで配布されています。
pdf版でもパンフレットを見ることができますので、下記のリンクからpdf版をダウンロードできます。

甲斐奏くんが「第2回環境化学物質3学会合同大会」でRSC賞(英国王立化学会賞)を受賞しました。

M1の甲斐奏くん(大学院理工学研究科博士前期課程1年生)が「RSC賞(英国王立化学会賞)(博士前期課程の部)」を受賞しました。同賞は、令和5年年5月30日(月)~6月2日(金)に開催された「第2回環境化学物質3学会合同大会」での口頭発表が評価されたものです。甲斐さんの発表演題は、「魚類肝S9画分を用いた医薬品類の肝代謝速度定数の解析および生物濃縮性予測モデルの有用性評価」で、沿岸環境科学研究センターの田上瑠美准教授、野見山桂准教授、国末達也教授の指導の下で取り組んだ研究成果の発表です。

甲斐さんの研究では、魚類ティラピアの肝臓から調製したS9画分を用いて、医薬品類、トリクロサン、トリクロカルバンのin vitro肝代謝速度定数の解析、およびモデルによる生物濃縮係数の評価を試みました。その結果、12種の化合物において有意なin vitro肝代謝が認められ、算出されたin vitro肝代謝速度定数を生物濃縮係数予測モデルのパラメータとして用いることにより予測精度が向上しました。魚類における医薬品類の代謝能に関する新たな知見を提供した点、および生物濃縮係数予測におけるin vitro肝代謝速度定数の有用性を提示した点が評価され受賞に至りました。

本受賞は、愛媛大学のHPでも掲載されています。

沿岸環境科学研究センター(CMES)化学汚染・毒性解析部門の甲斐奏さんが「RSC賞(英国王立化学会賞)」を受賞しました【6月2日(金)】